DTMサロン自由が丘のミュージックブログ
こんにちは!DTMサロン自由が丘講師の内海です。
これから留学されたい方などのために、しばらく「バークリー音楽大学留学体験記~DTM編~」を連載していきたいと思います。
ただし私の体験記は、あくまでも私が留学していた当時の話になりますので、最新情報は学校の方に直接お問い合わせください。
「バークリー音楽留学体験記〜DTM編〜⑪」
「バークリー音楽大学と言えば、ジャズの学校というイメージがありますが、
様々なジャンルの音楽を学べるところでもあります」とここ数回のブログで書いてますが、実はクラシックも学べます!
クラシックの作曲のMajorもありますし、おそらくMajorによりDegreeを取るのに必須科目であるクラシックの和声や対位法を学ぶクラスがあります。
クラシックの和声や対位法をご存知の方だとわかると思いますが、
ジャズやポピュラーの理論に比べて、色々禁則や決まりが多い為に、Berkleeの生徒にとってはとても苦手分野。
私は日本の音大で作曲を専攻していたのでこれらの分野はむしろ得意。結構たくさんの友達たちに教えました。
しかしBerkleeで行なっている和声や対位法は、日本の音大の作曲を専攻する生徒が勉強する内容と比べると、まだ緩くてそこまで厳しくないものです。
実はこの和声や対位法もtest outがあったのですが、私は英語でこのクラス受けたらどんな感じなのかな?と興味があったので受けました。
ここまで何もDTMと関係なさそうですが、実はこれらのクラスの最終課題は
譜面作成ソフトのFinaleや、音源は打ち込みやレコーディングで作品提出なのでDTMが必要です。
要するに、アメリカはどのジャンルのどのクラスであれ、ほぼ全てDTMが絡んでいます!
あとELPDやFilm ScoringのMajorの生徒などが勉強するクラスに、
オーケストラモックアップというクラスや、別のクラスでもこ
れに似た課題があります。
何をするクラスかと言えば、簡単に言えばクラシックのオーケストラ作品の模倣品ですね(笑)。
打ち込みだけど、本物と同じくらいのクオリティーになるようにします。オーディオレコーディングは使わないクラスです。
演奏者に弾いてもらうと勉強になりませんから(笑)
このクラスではVienna Instrumentsを使いました。
他にSymphonic orchestra、Hollywood Stringsなどのソフトがありますが、これらのソフトにある音源を使うと何となくそれなりの音が鳴るから安心する方がいらっしゃいますが、それぞれの楽器について詳しくないと、「あー打ち込みだねぇー」って音にしかなりません。
スコアを見ながら良いオーケストラの演奏を聴き、一つ一つの楽器について音色や奏法、息づかい、アップダウンのボーイング、音域によって出る音の違いなど、その他色々細かく勉強して打ち込まないと、高いお金出して買った音源を使っても本物の音には近づけることはできないものです。
クラシックが苦手という方でも、チャイコフスキーの3大バレエ音楽「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」、「眠りの森の美女」や「ピアノ協奏曲第一番」はわりと聴きやすいのでオススメです。
ボロディンのオペラ「イーゴリ公」より「韃靼人の踊り」も私はすごく好きです。
そういえば、指揮法のクラスでもクラシック曲をたくさん振らされます。どちらか忘れたけど、ストラヴィンスキーの「火の鳥」か「春の祭典」のどちらか。
それとビゼーのカルメン組曲など。弦楽器の曲は絶対やります。
「バークリーではこのジャンルしか聴かないです!」というのは通用しないので、柔軟に色々聴くようにしておくといいと思います。
それをしていくうちに音楽の幅が広がっていくものです。